胃がん入院費とお金について
自分や家族がもし急に癌になって入院手術するとしたら、どれくらいお金がかかるか考えたことありますか?
わたしはそれまで一度も、入院も手術もしたことがなかったので全く調べたこともありませんでした。
自分が癌ですと告知されて入院するまで11日間の間に体調悪い中いろいろ調べたり心配だったので、今後どなたかの参考になればとまとめておきます。
入院・手術にかかった費用
(11月中に通院で行った検査費用などは除く)
腹腔鏡手術 胃全摘、胆のう全摘
期間:2011年11月30日〜2011年12月18日 19日間
健康保険限度額適用認定申請 11月24日交付
高度医療費控除申請なしの場合:総額 約¥60万-
(診療費約¥510,000-(3割負担で)差額ベッド代約¥90,000-)
【退院時会計】約¥195,000-(高額医療費控除後自己負担 約¥105,000- +差額ベッド代 約¥90,000-)
【後日戻ってきた金額】
一部負担還元金(健康保険組合独自システム) 約¥65,000- 2012/3/2 (約3ヶ月かかる)
かんぽ生命 入院手術保険金 約¥250,000- 2012/1/12
Total プラス約¥120,000-
※2011年の情報ですので、最新の情報はお調べください。
差額ベッド代(4人部屋パーテーション仕切り)=プラス約¥5,000-(1日あたり)
個室の場合 ¥11,000- から¥22,000- (1日あたり)2021年現在
入院が決まったら、まず健康保険組合に健康保険限度額適用認定申請を申請し、認定証が送られてきます。これを病院に提出しておくと、退院するときの会計時に高額医療費控除後の金額が請求されます)
↓全国健康保険協会のこちらがわかりやすいです
入院する前に部屋の希望を病院から聞かれます。
わたしは個室がいいなぁと思ったのですが、あいにく満室で選べませんでした。
結局選んだのは4人部屋の天井までパーテーションで仕切られた部屋だったんですが、それでも差額ベッド代は1日あたりプラス約5,000円かかります。
個室だと1万円以上。
個室じゃないんだったら、別に差額ベッド代のかかる部屋じゃなくてもいいかなぁと思ったんですが、初めての入院で周りの人に気を使うのも嫌だったのと、最初は2週間と言われていたのでそれくらいなら払ってもいいかなと思ったからです。
実際には5日間退院が伸びたので19日間になりました。個室にしていたら、それだけでも5万円〜10万円プラスになるので、差額は大きかったなと思います。
実際に入院してみて思ったこと
やっぱりカーテンだけの部屋じゃなくてパーテーションで仕切られた部屋でよかった。
差額ベッド代を払っている部屋は奥の静かな部屋でしたが、そうでない相部屋は廊下の音や人の声も聞こえるし、結構うるさそうだったな。
夜中でもだれかしらトイレに起きて歩いて行くし、看護師さんたちの見回りもあるので落ち着かない。
でも、個室が良かったかというと・・・それもなんか心細かったかもしれないなぁって。
特にわたしの場合4日間水も飲んじゃダメだったから、食事もないし、何か変化がない中で過ごしているとめちゃくちゃ1日が長いから。
他人のお見舞いの人の話でさえ、暇つぶしにはなったなと。
わたしの部屋の飾りが明るくて賑やかだったから、それを見た人が噂を聞いて
「ちょっと見せてもらってもいい?」ってお部屋見学に来たりもした 笑
看護師さんたちも時々寄っては
「ちょっと見せてもらってもいい?」と言って、わたしの写真のコラージュを眺めたり、アルバムのみんなのメッセージを読んでは
「なんか私が涙出ちゃう・・・。元気もらえる」って言ってたな。
退院する時にも「この華やかなお部屋が見れなくなるかと思うと残念だわ」って言われた。
退院後に戻ってきた一部負担還元金というのは、わたしが入っていた保健組合独自のシステムで、1ヶ月にかかった費用が一定の金額を超えた場合は、高額医療費控除された金額からさらに負担金を還元してくれるというもの。
2021年で見たら3万円となっていました。2011年の時は計算からすると4万円だったと思います。
つまり、診療費が3割負担で51万円でも1ヶ月にわたしが支払わないといけない金額は4万円のみでよいというありがたいシステムです。(差額ベッド代などは保険適用外なので自費負担)
すっかり忘れていた保険金
入院することになった時に、母がそいう言えば入っていた気がすると教えてくれるまで知らなかったけんぽの保険にちょうど2012年まで加入していました。
調べてみたら、これが入院日額13,000円くらい出るものでした。
結局約25万円が退院1ヶ月後には手元に入り、ありがたや〜としみじみ思いました。
入院中は自分がいつから仕事復帰できるか想像もつかなかったのと、手術して生検の結果が出るまでは、転移しているかもしれないし、抗がん剤治療が必要かもしれないと思っていたので、いったいお金がどれだけかかるのか不安でした。
超現実的な話
実はお見舞いにいただいてありがたかったのは現金だったというのが本音です。
もちろんわたしのことを考えて選んでくれた素敵なものをいただけて嬉しかったですし、皆さんの溢れる愛を感じていました。
ただ、お見舞いをいただいたら半返ししないと・・・となるので、いただいたものの大体の金額の半分を使ってお返しを選び、買うことになります。
いただいた分だけ、その負担は増えることになります。
現金の場合は半返ししたとしても、いただいた分の半分は現金としていただけることになるのでそのまま治療費や生活費に充てることができます。
これって自分がこうして病気になってお金の心配をするまでは全然想像もできなかったことでした。
もちろん人それぞれ環境や感じ方も違うと思いますが、わたしの場合はそんなことを思いました。
今回は胃がんになった時のお金と仕事の話をしようと思ったのですが、長くなってしまいそうなので仕事の話はまた次回へ。
お金について傷病手当金のことなども書いていこうと思います。