入院
<過去日記> 2011年11月30日
10時入院。
看護婦さんから一通り説明受けた。
今日は血液検査だけで、それももう済んだからフリー
夕方から会社のご一行様がやってくる。
病室も綺麗だし、パジャマもタオル類も自分で何回でも交換できるからよかった。
病室、個室は満室だったから無理だったけど差額ベット代払っても、やっぱりパーテーションで区切られているのはよかった。
部屋も1番奥で静かなのがいい。
私の場合、腹腔鏡手術だから翌日から歩けるらしい。
むしろ、痛くても歩いて血液の循環をよくした方が傷が早く治るんだって。
「体調はどうですか?」と聞かれ、この1週間は自分が病人だということを疑うほど元気でした。って報告。
でも、体温測ったら熱があった。アレ?
看護師さんもビックリ!な『折鶴ツリー』と『がんばれウチワ』
と写真飾ったよ。
病室が一気に明るくなりました
看護師さんもお医者さんもこの応援グッズに釘付けで
「見てもいいですか?」
看護婦さんが、写真見て
「これは海外ですか?」って。
ノリがね普通じゃないからね
オーストラリアから昨日帰国したEちゃんが名古屋に帰る前にわざわざ会いに来てくれた。
北海道で一緒に仕事していたとき以来9年ぶりの再会。
荷物かさばるのにコアラもお土産ありがとう~
晩御飯
明日の夜まで食べれるんだって。
ヘルシーですわ。
<過去日記> 2011年12月1日
今日はすごく寒いんだってね。寒い中来てくれた Aiちゃんありがとうね!
看護婦さんにおへそのゴマをとっていただき、手術前最後のシャワーを浴びて、さっぱり。
昨日眠れないと思いきや、12時以降は爆睡でした。
でも、9時消灯からが暇で長い。
カワイイ姪っこが絵を描いてお見舞いに来てくれた。
静かにいい子にしてたけど、私に会ったとたん
「ちゃーん!!」(私のこと)って叫んだ
けいちゃんてまだ言えなくて、ちゃーんと呼ぶ。
今日はあっという間に1日が過ぎた。
夕方、両親と手術の説明を聞く。麻酔科の先生や執刀医とは別の担当の先生も。
いろんな検査の結果を画面で見せてくれる。
見た目元気なんだけど、貧血で手術できるギリギリの数値だから、場合によっては輸血するかもとのこと。
輸血する場合の同意書とか、全身麻酔の同意書とか記入する。
印環細胞癌でこのままだとスキルスになってたそうだ。恐ろしい…
前回胃カメラ検査したときに、胃の中にクリップで印したそうで、今も胃の中に2個入ってると聞いてビックリ。
なんかピンみたいのが2個ささってる!
明日は11時くらいから4時間くらいかかるらしい。
実は私が最後の最後に食べたのは売店で思わず買ったビスコのイチゴ味でした。
食事の後にどうしても食べたくなって、こっそり買いに行った。
明日の朝6時以降は水もダメ。
夕飯食べてたら、急にMさんが現れた!石垣島で一緒にお仕事していた先輩。
仕事帰りにありがとー。
手術頑張るのはお医者さんだから、私は終わってから頑張るね~
<過去日記> 2011年12月2日
手術当日の朝。
さっき看護師さんに座薬をいれてもらった。
もうあと3時間くらい水も飲めず暇なので、昨日Aiちゃんが持ってきてくれたサンタクロースのブロックに挑戦。
回診にきた先生に「ブロックですか…」と言われ、
「これ作って無心になろうと思いまして」
って言ったら笑ってた。
父から絵文字満載のメールが届く。しかも、使い方おかしいのあって笑える。
うちは自営業なので、両親も仕事で忙しい。
父は栃木のお客さんのところまでいかないといけないので病院に来られず、
妹に店を任せて母が来てくれることになった。
みんな協力してくれてありがたい。
この頃、私の前では普通にしていたけど、母は毎晩泣いていて眠れなかったらしい。
妹から聞いた。
妹も友だちも初めて聞く「スキルス」という言葉をネットで調べては絶望的な気持ちになったり・・・
妹もまた毎晩ネットで調べてはため息をついているって、妹の旦那さんから聞いた。
母は超ネガティブ思考なので、お医者さんからの説明を聞いた時も
「腹水が溜まっている」というのを聞いてショックを受けて
血便に吐血で顔は蝋人形みたいに血の気がなくて真っ白だったし、腹水が溜まっているなんて
今だから言えるけど、きっとこのまま死んでしまうんだって思ってたわって
後から言っていた。
私はというと、非常に冷静だった・・・と思う。
ベットの上で今までの人生を振り返っていました。
そしたら、走馬灯のように
楽しかったことやドラマのワンシーンみたいな素敵な思い出が次から次へと浮かんできて
不思議なことに、嫌な思い出とか、人間関係で悩んでいた人のこととかか、そういうことは一切出てこなかった。
あ、な〜んだ。あんなに悩んでいたこととかって、これっぽっちも思い出しもしないんだ。
むしろ、1ミリも思い出せなかった。
これは自分にとってはすごい経験だったなと思っていて、術後何が変わったって
自分にとって大事なものとそうでないものがはっきりわかったこと。
言い方が悪いけど、ちょっと嫌なことがあっても
「どうぜ、この人のことはもう一生思い出すことはない。死ぬときには思い出しもしない」
って思ったら、気楽なもんです。
あの世には何も持っていけないし、最後は結局ひとりでいかないといけない。
大事な人や家族ですら連れて行くことができない。
だけど、思い出は持って行き放題っていうことに気がついた。
誰にも奪えないし、最期まで自分を豊かな気持ちにしてくれる。
元気になったらやりことリスト
会いたい人リスト
行きたいところリスト
食べたいものリスト
作ることにした。
さあ、いよいよ次は「手術」です。